しんち福祉会

新地ホーム 入所判定指針

社会福祉法人しんち福祉会特別養護老人ホームの入所に係る指針
(指定介護老人福祉施設)
 

第1 目的

 この指針は、入所申込者及びその家族並びに地域社会の安心に寄与することを前提に、「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準の一部を改正する省令」(平成14年8月7日厚生労働省令第104号)に基づき、社会福祉法人しんち福祉会が経営する特別養護老人ホーム(以下「施設」という。)入所に関する基準等を明示することにより入所決定過程の透明性と公平性を確保し、真にサービスを必要とする者の円滑な施設入所に資することを目的とする。

 

第2 入所対象者

 入所対象者は、要介護3から要介護5までの要介護者及び要介護1又は2の要介護者のうち居宅において日常生活を営むことが困難なことについて以下の要件に該当し、特例的な施設への入所(以下「特例入所」という。)が認められる者とする。

(1) 認知症である者であって、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られること

(2) 知的障害・精神障害等を伴い、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さ等が頻繁に見られること

(3)家族等による深刻な虐待が疑われること等により、心身の安全・安心の確保が困難であること

(4) 単身世帯である、同居家族が高齢又は病弱である等により家族等による支援が期待できず、かつ、地域での介護サービスや生活支援の供給が不十分であること

 

第3 入所順位の決定

 入所順位は、第2に定める入所対象者のうち、入所の必要性が高い者から優先して決定する。

 

第4 入所検討委員会

1 施設は、入所検討委員会(以下「委員会」という。)を設置し、入所順位の決定を合議制により行う。

2 委員会は、施設長、生活相談員、介護職員、看護職員、介護支援専門員及び第三者委員等で構成し、必要に応じて関係職員を出席させることができる。
 尚、第三者委員の任期は2年とする。

3 委員会に委員長を置き、当該施設の施設長をもって充てる。委員長は会務を統括する。

4 委員会は、委員長が招集し、おおむね3か月に1回開催する。ただし、特段の必要がある場合は適宜開催することができる。

5 委員会における入所順位の決定の経過は、詳細かつ正確に記録しなければならない。

6 委員会における入所順位の決定の経過の記録は、5年間保存する。また、施設は、県又は市町村から求めがあったときは、この記録を提示するものとする。

7 委員会の出席者は、業務上知り得た本人及び家族又は代理者(以下「入所申込者等」という。)の個人情報を他に漏らしてはならない。また、その職を退いた後も同様とする。

 

第5 入所の申込み及び取下げ

1 入所の申込み

(1) 入所の申込みは、入所申込者等が、入所申込書(様式第1号)に介護保険被保険者証の写しを添付して入所を希望する施設へ申込むものとする。なお、入所申込者等のうち要介護1又は2の者にあっては、第2で定めた特例入所要件について、入所申込み理由等を当該入所申込書に記載するものとする。

(2) 施設は、要介護1又は2の者から入所申込みがあった場合、保険者市町村に対して報告を行うとともに、当該入所申込者が特例入所対象者に該当するか否かを判断するに当たっては、介護老人福祉施設特例入所意見書交付願(様式第7号)により、保険者市町村の意見を求めることとする。

(3) 入所申込者等は、入所申込みをした後に入所申込書の記載内容に変更が生じた場合は、申込みをした施設に申込み事項の変更申出をしなければならない。

2 入所の取下げ

入所申込者等は、都合により入所申込みの取下げをする場合は、申込みをした施設に入所申込取下書(様式第2号)を提出しなければならない。

 

第6 入所順位の基準及び手続き

1 施設は、入所の申込みがあった場合は、入所申込者一覧表(様式第3号)(以下「入所申込一覧」という。)の末尾に追加する。

  また、生活相談員又は介護支援専門員等は、入所申込者等の協力を得て面接調査や居宅訪問調査等により、個別状況調査票(様式第4号)を作成する。

2 入所申込者の状況に変更が生じた場合は、入所申込者等からの申出を基本とし、状況変更の申出があるごとに個別状況調査票及び入所申込一覧の訂正を行うものとする。

  また、入所申込者等から入所申込取下書が提出された場合は、入所申込一覧から除くものとする。

3 委員会に提出する資料の作成

(1) 委員会の開催に当たり、入所申込書及び個別状況調査票を資料として別表1「指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)入所に係る参酌基準表」(以下「参酌基準表」という。)の「Ⅰ 基本調査参酌基準」に基づいて入所の必要性の高さを点数化し、入所申込一覧から入所申込者状況調査一覧表(様式第5号)(以下「状況調査一覧」という。)を作成する。

(2) 状況調査一覧の上位10名程度の者について、参酌基準表の「Ⅱ 優先入所順位参酌基準」に基づき優先入所対象一覧表(様式第6号)(以下「優先対象一覧」という。)を作成する。

  なお、優先対象一覧には、特に「入所の必要性の高さ」を示す詳細な内容や居宅介護の困難性を示す事情等を記載する。

(3) 委員会に提出すべき資料は、入所申込一覧、状況調査一覧及び優先対象一覧とする。なお、入所申込書及び個別状況調査票やその他の参考となる資料は必要に応じて提出する。

4 入所順位の決定

(1) 入所順位決定方法

委員会は前項第3号で定めた資料に基づき、入所申込者等の状況を次の項目に基づいて参酌基準表により点数化し、優先入所順位参酌基準を考慮し、入所順位を決定するものとする。

ア 本人の状況

イ 主介護者の状況

ウ 居宅サービス、施設サービスの利用状況

(2) 特別な理由による入所

前号にかかわらず、次の場合は、委員会の合議によらず施設長の判断において入所を決定することができる。この場合においては、その経過及び根拠を記録し、次回開催の委員会に報告しなければならない。

ア 調整による入所

入所にあたって、施設側の受け入れ体制や機能、空べッドの状況及び入所希望者の性別や心身状況の変化等により委員会で決定された入所順位による入所に支障があるときは、施設長の判断により、その―部を調整し入所させることができる。

イ 措置による入所

老人福祉法(昭和38年法律第133号)第11条第1項第2号の規定に基づく措置委託があった場合は、施設長は、優先入所の順位によらず、入所させることができる。

ウ 緊急性を要する入所

災害・虐待等の理由により保護を必要とし緊急やむを得ない場合は、施設長は、優先入所の順位によらず入所させることができる。

5 施設は、指針を公表するとともに、入所申込者等に対して、指針の趣旨や手続き等についての十分な説明を行い、入所申込書の同意欄により同意を得る。また、入所順位の決定が行われた場合は、入所申込者等の求めに応じてこれを説明しなければならない。

 

第7 介護支援専門員との連携

施設は、より詳細かつ正確な情報資料の作成、あるいは適宜の更新情報収集のために、各居宅介護支援事業所等の担当介護支援専門員等との連携強化を図る。

 

第8 入所の取扱に関する適正な運用

   施設における入所順位決定及び入所の調整に関しては、この指針に基づき適正に実施しなければならない。

 

第9 苦情解決

1 入所申込者等からの申込み等に関する苦情の申出があった場合は、施設内の苦情解決窓口において適切な対応を行うものとする。

2 施設において解決に至らない場合は、関係機関と連携し解決を図るものとする。

 

10 再入所に関する取扱い

  入院期間がおおむね3か月以上経過し施設を退所した者が、退院により再度の入所申込みをした場合においても、この指針に基づき取扱うものとする。

 

11 その他の事項

1 入所順番の到来した入所申込者が、即時の入所を希望しない場合は、次回の委員会において、再び優先入所順位の決定を行うものとする。

2 この指針の運用にあたって、県及び市町村は必要な助言及び協力を行うものとする。また、施設は、県及び市町村に対して必要な助言及び協力を求めることができる。

 

附則

1 この指針は、平成15年3月18日から施行する。

ただし、この指針による入所順位の決定の運用は、平成15年6月1日から開始する。

2 管内の市町村・関係団体において独自の取組みがある場合には、これを尊重する。

 

附則

1 この指針は、平成20年3月26日から施行する。

ただし、この指針による入所順位の決定の運用は、平成20年7月1日から開始する。

 

附則

1 この指針は、平成22年5月17日から施行する。

ただし、この指針による入所順位の決定の運用は、平成22年6月1日から開始する。

 

附則

1 この指針は、平成27年3月26日から施行する。

ただし、この指針による入所順位の決定の運用は、平成27年4月1日から開始する。